社長ブログ

大崎高校 清水監督から学んだ事

投稿日:2021.06.09

令和3年1月 長崎県中小企業家同友会佐世保支部に大崎高校の清水監督が講演に来られました。私自身あまり野球を知らず、当然清水監督の事もあまり知りませんでした。

どんな話しをするのだろうかと思っていましたが、これが中々波乱万丈な生き様の話しで、聞いていてびっくりたまげました。しかし野球を通じて清水監督が積み重ねられてこられたことは、我々商売人にも通じるものが多々あり、感じた事を書き出してみました。やや長文ではありますが、何らかの指導者の方や経営者の方は読まれて見て下さい。

大崎高校 清水央彦監督
しくじり先生の転落人生からの逆転劇
2006年、青峰高校で甲子園に出場、しかしとある出来事で一度目の谷底に落ちた。そして佐世保実業高校でチームを強化し、さあこれから連覇という時に前の谷よりも深い谷底に転落してしまった。犯罪者みたいに扱われた事もあった。そこから4年半、戻れる保証は何1つ無かったが、しかし戻る準備はしていた。そして今、谷底から這い上がり、新たに大﨑高校で大きな山に向かって歩き始めている。

「大﨑高校では0からの始まり 最初は5人からスタート 次の年に20人の入部がありそこから甲子園を目指した。
しかしチームには伝統がなく、 掃除をする、挨拶をする、試合前の練習を素早く取りかかるなどの当たり前の事が出来てない、知らない事が当たり前と思いそこからの出発になった。」

「この大﨑高校で再スタート出来る時に思った事は、高校野球でもっと大きな事をやりたい。甲子園に行く事はそんなに難しいことではない。しかし甲子園に出場した事や高校野球で得た成果を自分達のものだけにしない。自分達だけで喜んでいるようでは自分達も大きくならない。人に喜んでもらう事が出来た時に、それが大きなエネルギーになって帰って来て、自分達がもっと大きくなる事ができる。そして周りの人達の力を借りて、それを自分達の力に変えて、またそれを還元する事が出来るようになったとき、大きく成長する力が循環してくる。4年間、出来なかった時にそんな事が何となく分かるようになった。」

「今まですごい失敗をしてきたが、この4年間で色んな事を勉強して、それを新しいチームに注入する事により、今のチームは以前の高校にいた時よりも、さらに喜ばれるようなチームになったと本当に思える。結果的に考えると、身から出たサビですが前の高校を辞めた事、色んな目にあって来た事が今の自分を作る為に必要だった事に思える。今ある結果は次の結果をきめる。今悪かった事でも、次ぎ良い結果を出せば良かった事に転化出来る。」

《今コロナ禍の中でいろんな業種の方が苦しんでいます。しかし清水監督の講演を聞いていたら、このコロナが過ぎ去った後に、このコロナで苦しんで来たことが次のステップに進む為に必要な事に感じられるようになれるのではと思えてきました。逆境を生きて来た清水監督の話しだからこそ、今の逆境の中にいる方々に勇気や希望を与えてくれると思います。》

○清水監督の講演の中で経営にいかせる学んだ事12項目 

①選手の育て方 ・時を守り、場を清め、礼を正す
●経営では 人の育て方に通じると思われます。
 
②絶対勝にこだわる。勝つ為には自分が変わる努力がいる。変わる為には苦がともなう。挑戦しないと行けない時は楽より苦を選ぶようにならなければならない。そして苦の向こう側に勝つ喜びがある。
●経営では 自分達で立てた目標にこだわる。そしてその為の色んな努力が必要、そして目標をクリアした達成感の喜びがあるのでは。

③組織の目標 成果を生徒だけに求めない。最初に試合など、0から1にする時など下からの立ち上がりの部分は指導者が責任を持って勝たせ生徒に自信を付けさせる。その為には指導者が色んなノウハウを吸収して勝たせる事が指導者の責任。そこから生徒に自主性を持たせる。
●経営では 最初は上に立つ人がみんなをリードして行く。その為にトップの人は常に色んなノウハウを吸収して先導者としてみんなを引張り、その後スタッフに自主性をもたせる。

④「の」の字型で人も組織も育つ 野球・学校・生活を全部いっぺんに大きくするのでは無く、一つ一つ大きくする。野球で少しよくなる。生活が少し良くなる。学校も少しづつよくなる。「の」の字型で組織がよくなる。
●経営では 経営理念・経営計画・経営指針が「の」の字にのようによくなっていけばいいのか、

⑤弱いは弱いなりに勝てるやり方がある。しかし自分達の力を正当に評価出来るようにならないと努力のやり方が分からず勝ちに結びつかない。
●経営では 会社の能力を正当に評価できているか?

⑥夏の甲子園で勝つ為には、人を2回ぐらい変身させなければ全国大会で優勝を狙えない。その為にはグリット(粘り強さの指標)を上げる。自分の限界を引き上げる為に無理をさせて、我慢強く耐える力を付けさせる。
●経営では まず経営社が2回ぐらい変身しなければ、この厳しい環境で生き残れないのでは、そして粘り強く耐える力を会社やスタッフにつけていければ道は開けていくのでは。

⑦物事は始め難しく、後で易しくなる。
●経営でもまったくその通りです。
 
⑧能力が無いなら時間で勝負する。才能が2なら,努力が3、継続が5 2の才能を3努力させて5継続させる
●経営では 継続が力なり

⑨指導の基本は徹底させる、出来ないと言う事は言わせない。出来ないからと逃げる事はさせない。
●経営では梵字徹底 

⑩野球のモチベーションは夏の大会に優勝する事。そして子ども達にあった適切な目標を与え、人を喜ばせる事と勝つ義務感を持たせる。自分達の行動でたくさんの人を喜んでもらえるようになると、自ずとモチベーションもあがっていく。
●経営では 経営計画を達成すること。

⑪強豪校と対戦する時は負けない野球を目指す。そして決勝は勝ちたいと思った方が必ず勝!、勝つ為の用意をしっかりと準備する。
●経営では 経営計画にしたがって、いつも準備をしていく

⑫夢を語れないと人はついてこない。
●経営では 経営社が会社をどうしていきたいか夢とビジョンを持ち続ける

お問い合わせへ
お見積もりへ